会社を辞めて渡仏するまでの間に、色々と溜まっていた身の回りの整理をしました。何年も使わずに放置していた昔のバイト時代の銀行口座を閉じたり、あちこちバラバラになっていたパスワードを取りまとめたり。そうするうちに、気がつきました。あれー、私の所有のあれこれは誰も把握していないから、私がいなくなったらどうなっちゃうのかなー、と。銀行預金は死亡後に家族が引き出すことが簡単にはできないそうで、危なくなったら先に下ろせるようにした方がいいらしい。いや、そもそも、どこに何の資産(ってほどでもないが)があるのかを、誰も知らない。
エンディングノートは誰のため?
それは、後の人が取り扱いに困らないように、迷惑をかけないためのものなんですね。今まで「自分はこうして欲しい」の欲求を伝える自己満足的な面倒なシロモノと思っておりました。海外にいてもいなくても、私が急な事故で意識不明になったりすると、多分、両親か姉弟に連絡が入り、病院に入れたり手術したり、お金もかかるし、他に誰か連絡すべき人がいるのかしら?とか心配されたりして。運悪く死んでしまって、臓器移植って希望してるんだっけ?借金はあるのかしら?とか、いちいち悩むことになる。そう、エンディングノートとは「こんな素敵な葬式にしてね!」じゃなくて、事務的な指示書だったのだと理解しました。
フォーマットを探してみる
さて、どんな項目が必要になるかな、と自分で考えてみても未経験なもので、ここはネットで先人を頼って見ようと検索。色々ありますね。
今回私がチョイスしたのはこちら。https://ending-note.info/archives/136
これでも随分と余計な感傷的な項目が多いなぁ、とさらにスリム化して、簡素なWord版にまとめました。とりあえず2部ほど印刷して、姉二人には「もしもの時にはここに置いておくから見てね」と伝えて自宅に保管。あんまり今見て欲しくないしね。とにかく、基本的なことは全部ここに書いてある、それ以外には何もない、と明言しておくことで、お互いに安心できました。
ということで、今回は湿っぽい話になりましたが、これも節目だから出来たこと。ひょっとすると、これは迷惑をかけない長生きの秘訣なのかもしれない。時々に見直して更新していきたいと思います。