2019年は中殺界!新年早々、救急病院へ

ヴァランスの救急病院

またまた忙しい日々が…

年が明けて3日まではのんびりと過ごし、3日の夜に弟が仕事の残りを片付けにやって来た。今回は5泊6日の滞在で、またも慌ただしく仕事、そして無償労働の罪滅ぼしにということで、車購入と保険加入、銀行口座開設にも同行し通訳してもらった。

階段から転落、そういえば中殺界でした

そんなこんなでバタバタして、頭も体もすっかり疲れた弟帰国の翌日、直接ワインを買いに来る近所のおじさんが「年末に受け取れなかったワインをもらいに来たよ〜」とやって来た。醸造所の地下カーブにあるから取ってこなければ、とつっかけサンダルで小走りに真っ暗闇の階段を降りて行った私。折り返しの踊り場でよろめき、壁に手をつこうと右側に手を伸ばした瞬間、そうだった、ここには壁がない。真横にズドーンと転落した。1m少々の高さ、頭の位置からすると2m以上の転落。ほんの数分、意識は空白。「電気をつけなきゃ…」とずりずりと床を這っていく。異変に気づいたおじさんが、スマホのライトを照らしてくれて、「大丈夫?」と驚いている。「メガネ、メガネ」と探そうとしたら、おじさんが少し離れたところにすっ飛んでいたメガネを拾って持って来てくれた。ようやく起き上がると、うん、手指も動くし、神経と骨は問題なさそうね。少し頭がボーッとするが、むしろ右半身の強烈な打撲と、恐らく階段に打ち付けた顔面が痛い。とにかくワインを渡して、おじさんは心配そうに帰って行った。

救急病院で頭の検査を受ける

その日は予定を全てキャンセルして安静に寝ていたが、翌日は灯油が切れたので(床暖房も故障中で石油ストーブ頼み)買い物に行かなければならず車で出かけた。右側の手首と肋骨も痛んでいるみたいで、ハンドル操作がきつい。帰って来て3日間寝込んだら、傷の痛みは随分と改善して来た。それと入れ替わりに頭がどんどん痛くなり、喋っていてもなんか上の空な感じ。おじさんからも安否確認のSMSが。4日目、ワイン箱詰め作業をしなければいけないのだが、全然無理。いよいよ心配になって、自分で運転は無理そうなので、友達に近所の病院へ連れて行ってもらった。頭の検査が必要だから街の大きな救急病院へ行くように言われて、お昼前に到着。受付後、友達は一旦帰り、終わったら迎えに来てもらうことに。簡単な問診後、腕にバーコードをつけられて、ストレッチャーに横になり、点滴を打たれて、そのまま廊下で診察待ち。

デジタルに管理されてて、病院で働く皆さんはとてもキビキビしている。

この時点で12時半。疲れと頭痛でしばしうとうとと眠ってしまう。14時頃に目が覚めて周囲を見ると、少し移動しているようだが、廊下にはまだまだ長い列が。頭を打った患者は皆さんストレッチャーに寝かされて診察の順番待ち。

15番目くらいだろうか。私の後ろもさらに列が伸びている…

いったい何時になるのだろう。そのまま寝たり、スマホを見たり、と過ごすこと5時間半、19時半にようやく診察の順番が回って来た。優しい女医さんが、バランス感覚や目の動きとかのチェックをして、問題は無さそう。問診でちゃんと答えられるかのテストは、言葉ができないので意味なし。あとはスキャナーで検査して、大丈夫ならすぐ帰れますよー、検査はあっという間に終わります、と言われて、そこから2時間検査待ち。確かにスキャニングはたったの2分で終了。移動もストレッチャーで寝たまま、看護師さんがガラガラと押してくれる。終わって戻って来ると、廊下も診察待ちの患者の列で、もう場所がないらしく、外れた場所に放置され、点滴も空になり血液が管を逆流している。不安そうに看護師さんの方を見ると「それは普通よ〜」、そうなの?そのまま待たされて2時間・・・夜中の12時を回ってしまった。辛い。

ストレッチャーから降りて、帰りたいと訴えようと思った矢先に、看護師さんが通りかかり、「どうしたの?」と聞いてくれたので、半泣きで「家に帰りたい〜」とたどたどしいフランス語でお伝えしたら、「すぐに状況を確認して来るわね」と優しい対応。で、30分後に女医さんがきて「待たせてすみませんでした。結果は問題無かったので、もう帰っていいですよ」と解放してもらえた。他の患者さんは、別の部屋にまとめて押し込まれて朝まで待機するように言われていたから、きっと検査や診察待ちで世を明かすのだろう。夜中の1時に友達(日本人)に迎えに来てもらって、彼女は「お腹が空いたでしょう?」とおにぎりを持って来てくれた。日本人の優しさ!心から美味しい!

後日、スキャンデータはCDーROMで送られ来た。請求は後日自宅に郵送。取り敢えず海外長期滞在者用の保険に加入してあるので、それで賄うつもり。薬の処方は特に無かったが、フランス語の先生達が「ホメオパシーのアルニカが事故のショックとか怪我に効くわよ」と教えてくれたので、それを試して見ることに。うん、飲むと少しクラクラするけど、その後はスッキリするのでなんか良さそう。

というわけで、初めて病院を経験し、フランスの医療環境を目の当たりにすることとなったのですが、長時間待っている間にも、救急隊員達が突然脱兎のごとく飛び出して行ったり、明らかに重症そうな人が運び込まれたり、この日は特に患者が多かったみたいで、笑顔で患者に対応しながらも片隅で「疲れた。。。」と呟く看護師さん、とても大変な仕事をしているんだな、と真摯な様子に感じ入りました。今後は不用意にこの人達に負担をかけることのないように、とにかく気をつけて行動しよう、健康管理をしっかりしよう、と反省しきりの年明けです。特に今年は中殺界だからね(by 細木数子)。

2 Replies to “2019年は中殺界!新年早々、救急病院へ”

  1. エエエエ! びっくり。もう大丈夫なの??
    きっとトリュフとワインを楽しめているから安心してよい状態
    なのかもしれないけど… とりあえず大怪我にならず良かった!

    1. 有難う。1週間ほどお酒も抜けたので、その後の体調は万全です。が、階段怖い!今年は筋力強化と電気工事を早々に対策します。同い年のみなさんも気をつけてね〜

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