フランス語が話せないので、せっかく話しかけてくれてもうまくコミュニケーションが取れない。一生懸命に伝わるように粘ってくれる人に「フランス語がうまく話せないので・・・」と言うと、残念そうに、また今度ね、と去ってしまう。日本人や日本に興味を持っている人はとても多い。信号待ちでも話しかけてくれる人がいる。銀行や修理工や店員さん、会話を必要とする職業人たちも、英語混じりで何とかしようと頑張ってくれる。
そんな好意を無にする「私、話せませんから」という態度は一切やめて、「わからないんだけど、こういうことですか?」と辞書を示したり、Google翻訳使ったり、先ずは意思疎通を優先しよう、と割り切り始めた今日この頃。
来仏後、最初に始めたピラティス教室でも、着替えで隣り合わせたご婦人が、話しかけてくれた。パリ在住時は、日本企業で働いていたそう。友人が日本語を勉強しているので、今度紹介する、と発展し、実際に紹介してもらった。その彼女パトリシアとは、週1回お互いに日本語とフランス語を教え合う、ということで定期的に勉強会を行うことになった。紹介してくれたエブリンは、お家に招いてくれたり、本を貸してくれたり、近所のメディアテックに連れて行ってくれたり、普通に友達としておつきあいする仲に。有難い。彼女もリタイア組で、日々習い事や趣味で忙しそう。「あなたは碁はやる?」と聞かれ、うーんちゃんとやったことないけど、少しはできると思う、と答えたら、「私は碁を習い始めたの。教えてあげるから今度一緒にやりましょう!」とのお誘い。フランス人に碁を教わるようになるとはね。
街のボランティアのフランス語教室は、先生の都合やバカンスで休講が案外多い。これじゃぁ上達しないな、と思い、有料の先生を探してみる。Super Prof というネット上で近くの先生を検索して条件を交渉し、成立すればレッスンを有料で受けられるもの。格安の学生さんに申込んでみたら、もういっぱいらしく断られた。次にベテランそうな値段設定も高めの女性に申込んだところ、自宅レッスンしてくれるという。私はバーチャルレッスンが苦手だから、それは嬉しい。週2時間で50€、高いけど、元教師で文学専門というから、時々お願いするつもりで開始した。推定65歳くらい、ブルターニュ出身で、家族と地元をこよなく愛し、超おしゃべり。2時間はあっという間に終わる。3ヶ月ほど続けてみて、やはりコストがかかるのと、予定が立て込んで来ていることもあって、しばらくお休みすることに。最後に「この夏は、私はブルターニュを旅行することにしました」と話したら、大喜びで「だったら私の実家にいらっしゃい。海辺の家もあるわ!あー今から楽しみ、すぐに準備に取りかからなきゃ!」と大はしゃぎ。マリーも連れて行ってOKということなので、お世話になってみようかな。
というわけで、フランス語自体は大して進歩していない感じなのだが、話をする機会は着実に増えていて、早くもっと話せるようになりたい!と切実にモチベーションは高まっています。頑張らねば!